昔、(否定ではなく)批判的精神の大切さ、まずは物事を疑うこと、と何かで読んで、
そんなものかなと批判的精神を養おうと努力した。
おかげで世相に流されず物事の裏側がだいぶ分かるようになったけれど、
この仕事をしていると、そのクリティカルな視点が邪魔になる時がある。
よくあることだけれど、一度努力して得たものを捨てる。
患者さんの心に寄り添うには一時すべての批判精神・ジャッジメントを捨てなければならない。
のみならず、自分の価値観・自分というものをすべて捨て去り、今向かい合っている人に最大限の共感、
よく言われる言葉に「あたかも自分自身のものであるかのように」という無私の領域に入らなければ、
本当に「患者さんの心に寄り添う」ということはなしえない。
言葉でいうのは簡単ですが、これには日々の訓練が必要です。